「長年世界中で売れ続けている書籍とは?」と問われたら、あなたはいくつ思い浮かべるであろうか。

きっとあなたが思い浮かべた書籍の一冊に『人を動かす』も入っていたと思う。1999年10月に第一刷が日本で発売されてから今もなお売れ続けている最高の一冊だ。

一冊を通して、考え方が書かれている。考え方に共通することは相手の立場で考えること。

一見シンプルに思えるが、基本こそ難しい。

『人を動かす』はそれを学べる最高の一冊となっている。

テーマは大きく分けて5つだ。

「人を動かす三原則」「人に好かれる6原則」「人を説得する十二原則」「人を変える九原則」「幸福な家庭をつくる七原則」となっている。

相手の立場で物事を考えることから始まる。

相手の立場で物事を考えるとは、7つの習慣でいう第5の習慣「相手を理解し理解される」と重なる部分があり、7つの習慣の中で一番難しいと言われている。

考えは一見シンプルにも見えるが一番難しく、皆ができていないことが一冊を通して書かれているのだ。

この考え方を手に入れることで、成功は近くなり、関わる人への影響力は大きくなることだろう。

難しいと言っているが、意識するだけで簡単にできるものもある。

それが「人に好かれる六原則」である。

その中でも「笑顔を忘れない」「名前を覚える」は簡単にできるのはないかと思う。

この二つは考え方の問題ではなく、「やる」「やらない」かだからだ。

本書の中で心に残ったところをいくつか引用していく。

相手のいいところに目を向ける

他人のあら探しは、なんの役にも立たない。相手は、すぐさま防御体制をしいて、なんとか自分を正当化しようとするだろう。それに、自尊心を傷つけられた相手は、結局、反抗心をおこすことになり、まことに危険である。

相手の悪いところに目を向けても距離は縮まらない。反対に距離をとってしまうだろう。まずは相手のいいところを見つけて認めることが大事ではないだろうか。

人を動かす秘訣

人を動かす秘訣は、この世にただひとつしかない。この事実に気づいている人は、はなはだ少ないように思われる。しかし、人を動かす秘訣は、間違いなく、ひとつしかないのである。すなわち、みずから動きたくなる気持ちを起こさせること

相手がやる気になれば自分で動いてくれる。こちらが何か指示しなくてもいいのだ。やる気を起こさせるためには「なぜ人は動くのか?」を理解しておく必要がある。

人が動く動機としては、

人間のあらゆる行動は、ふたつの動機から発するーすなわち、性の衝動と、偉くなりたいという願望とがこれである。

この2つが動く動機となる。2つ目の「偉くなりたい」という願望にアプローチしていくことで相手の動機を掴めることだろう。

与えることからスタートする

友をつくりたいなら、まず人のためにつくすことだ。ー人のために自分の時間と労力をささげ、思慮区のある没我的な努力をおこなうことだ。

なにかを得たいのなら、自ら与えることが大事だ。多くの人は与えてもらうことばかりを考える。相手は、自分が何も与えてもらっていないのに、自ら与えようと思うであろうか?

思わないことだろう。自分の誠意を時間と労力をかけて相手に尽くすことで、友は増えていく。

褒められると人は動く

人を動かす方法の一つとして「褒める」がある。

本書にはこんな話があった。

人間はだれでもみな、自分をほめてくれるものを好くものだ。たとえばドイツ皇帝の場合だが、第一次大戦に敗れたとき、おそらく彼は世界中でいちばんきらわれていただろう。命があぶなくなってオランダへ亡命することには、自国民でさえも、彼の敵にまわった。何百万という人間が彼を憎み、八つ裂きにし、火あぶりにしてもなおあき足らないと思っていた。この憤激の嵐のさなかに、ひとりの少年が、真情と賛美にあふれた手紙をカイゼルのもとによこした。
「だれがどう思おうとも、ぼくは、陛下をいつまでもぼくの皇帝として敬愛します。」
これを読んで、カイゼルは深く心を動かされ、ぜひ一度会いたいと返事を書いた。少年は、母親につれられてやってきた。そして、カイゼルは、その母親と結婚した。この少年は、本書を読む必要がない。生まれながらにして”人を動かす法”をこころえていたのである。

ひとりの少年がドイツ皇帝の心を動かすことができるのだ。それが「褒める」っということ。

人は「認められたい」という承認欲求がある。この話からすると、年齢は関係ない。年上だろうが年下だろうが褒められたら皆うれしいもの。

相手を褒めることで仲間は増えていく。

なぜカーネギーは鉄鋼王と呼ばれたのか

私たちは「カーネギー」を鉄鋼王とイメージしている。しかしカーネギーは鉄鋼のことをほとんど知らないという。

ではどうして鉄鋼王と言われるまでになったのか。

カーネギーは鉄鋼王と呼ばれているが、本人は鉄鋼のことなどほとんど知らなかった。鉄鋼王よりもはるかによく鉄鋼のことを知っている数百名の人を使っていたのだ。
しかし、彼は人のあつかい方を知っていたーそれが彼を富豪にしたのである。彼は子供のころから、人を組織し、統率する才能を示していた。十歳の時には、すでに人間というものは自己の名前になみなみならむ関心を持つことを発見しており、この発見を利用して他人の協力をえた。

人を動かす術に長けていたのだ。その方法が「名前を覚える」こと。人が自分の名前に反応することを知っていたため、このような方法で統率し、鉄鋼王と呼ばれるようになったのだ。

名前に関する興味深い話がもうひとつあった。

テキサス・コマース・バンクシェアズの会長ベントン・ラブによれば、会社というものは大きくなればなるほどつめたくなる。
「つめたい会社をあたたかくするには、ひとつの方法がある。人の名前を覚えることだ。重役たちのなかには名前を覚えられないという人もいるが、つまりは重要な仕事が覚えられない、すなわち仕事の基礎ができていないことを告白しているのだ。」

この話によると、人の名前を覚えることはもっとも重要な仕事になる。それほど人の名前は大事であり、会社の方向性を左右するもの。

あなたは後輩のことを名前で呼んでいるだろうか?

多くいる部下のひとりとして見てはいないか。会社をいい雰囲気にしたいのであれば、後輩をひとりの人間として名前で呼ぶことである。

相手を尊重することが大事であり、考え方を改める機会になる。

絶対にしてはいけないこと

『人を動かす』では人として大事な本質的な部分が多く書かれていて、これらをしていくことによって自らが成長していくことができる。

「やるべきこと」をやることで人を動かす方法が学べるわけだが、反対のことをすることで反対の結果にもなる。

これも書かれており、「人にきらわれたり」「かげで笑われたり」「軽蔑される」方法が書かれている。


人にきらわれたり、かげで笑われたり、軽蔑されたりしたかったら、つぎの項目を守るにかぎるー
一、相手の話を、決して長くは聞かない。
一、終始自分のことだけをしゃべる。
一、相手が話しているあいだに、何か意見があれば、すぐに相手の話をさえぎる。
一、相手はこちらよりも頭の回転がにぶい。そんな人間のくだらんおしゃべりをいつまでも聴いている必要はない。話の途中で遠慮なく口をはさむ。
世間には、この条項を厳守している人が実在するのを読者は知っているはずだ。わたしも、不幸にして知っている。有名人のうちにも、そういう人がいるのだからおどろく。
そういう人間は、まったく退屈でやりきれない相手だ。自我に陶酔し、自分だけが偉いと思いこんでいる連中だ。

これらをすることで、「人にきらわれる」「かげで笑われる」「軽蔑される」ことになる。

自らがおかしていないか、自分と周囲の反応を思い出しながら考えてみたい。

『人を動かす』は振り返るためにも必要

『人を動かす』は人間として大事なことを教えてくれる。考え方や行動を常に相手の立場で行うことよって自然と周りが協力してくれるようになるのだ。

信頼が大事という部分においては、昔も今の変わらないものである。

「人を動かす三原則」「人に好かれる6原則」「人を説得する十二原則」「人を変える九原則」「幸福な家庭をつくる七原則」と大きく5つのテーマがあるが、自分が足りていないところやうまくできていないと思うところを取り入れて頂きたい。

自分の行動を振り返る機会となるだろう。

うまくいっていないときはもちろんのこと、うまくいっている時も自分の行動を振り返る最高の一冊となる。

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